季刊『三井寺』vol.199(2022年夏号)に寄稿しました
季刊『三井寺』vol.199(2022年夏号)に掲載の「精霊たちの住むところ ── 信仰と芸能の起源を求めて」を執筆しました。
なぜか突然小さくなってしまった三井寺の広報僧・べんべんとともに、信仰や芸能の起源にまつわる聖地を巡るシリーズ。第7回は、『平家物語』巻第五「奈良炎上」の舞台となった東大寺と興福寺を訪れました。
「奈良炎上」の場面は、平安末期に平氏が行った南都焼討がもとになっています。焼討作戦の総大将は平清盛の五男・重衡。昨年12月に上演した『その犀はひとり行く』の主人公のモデルとなった人物です。重衡は平家滅亡後、彼を恨んでいた南都に引き渡され斬首刑に処されました。
焼討に至る背景を詳しく調べていくなかで、重衡の最期の選択の難しさと凄さをあらためて感じた旅になりました。今回は、終わりなき争いを終わらせる人の静かな偉業についての話です。
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