季刊『三井寺』vol.193(2021年冬号)に寄稿しました

季刊『三井寺』vol.193(2021年冬号)に掲載の「精霊たちの住むところ ── 信仰と芸能の起源を求めて」を執筆しました。
何かの力で手のひらサイズまで小さくなってしまったミニべんべんとともに、信仰や芸能の起源にまつわる聖地を巡るシリーズ。第2回は、「木地師」の聖地とされる滋賀県東近江市の奥永源寺・小椋谷を訪れました。
木地師は、ろくろ(轆轤)を使っておもに椀や盆などの木地を作る職人のこと。かつて彼らは日本各地の深山に入ってろくろを引き、良材を求めて山から山へ移住する暮らしを送っていました。その木地師の発祥の地とされる小椋谷には、惟喬親王伝説をはじめとした興味深い逸話がたくさん残っています。面白いことが多すぎて記事には書ききれなかったほどです。芸能者の足跡を辿っていくと、教科書では知ることのできない裏日本の歴史が見えてきます。

入手をご希望の方は三井寺までお問合せください。

ミニべんべん。政所茶の産地・滋賀県東近江市政所町の茶畑にて
木地師の聖地のひとつ、筒井神社の境内。私の名字と同じですが、特になんの関係もありませんでした
木地師のもう一つの聖地・大皇器地祖神社。木地師の聖地は、とある理由で神社や墓所などあらゆるものがふたつに分かれていました。両神社は同じ小椋谷にあります
取材は紅葉の季節でした
vol.193表紙