まつろはぬものの記:登場人物紹介⑩
陽成天皇(由上智也)

次回公演ルドルフ次回公演「まつろはぬものの記 −探訪 宇治拾遺物語−」登場人物紹介、最終回は「闇の章」に登場する「陽成天皇」です。演じてくださるのは今回の座組で圧倒的最年少の高校生・由上(ゆかみ)智也さん。

右が由上陽成天皇

陽成天皇は、原作の説話「滝口道則、術を習ふ事」にほんの少しだけ登場します。
最初に読んだ時はほとんどスルーしてしまうほどの分量だったのでまったく気にもとめていなかったのですが、調べていくと陽成天皇は在位中10代の少年であったこと、またとても複雑な背景を抱えた悲運の天皇であったことがわかりました。舞台化するにあたって、これは絶対に同じ年頃の男の子に演じてもらおう!と考え、立命館高校演劇部顧問の鍵山先生にお願いして、今回出演が実現しました。

由上くんはとても感覚の鋭い役者さんです。「こういう感じでやってみて」とお願いすると、すぐにその雰囲気を出すことができます。稽古のなかでちょっとした言葉をかけるたびに由上くんの演技がどんどん変わっていくのをとても面白く思いました。通しを重ねていくたびにまだまだ伸びてもいます。ただの勘で出演依頼をしましたが、想像した以上に期待に応えていただいてとても嬉しく思っています。本番ももちろんですが、今後由上くんがどのような活動を展開していくのか、とても楽しみです。

さて、終盤バタバタしましたが登場人物紹介は今回で終わります。
今日の夜、「闇の章」の初日を迎えます。素晴らしく雰囲気のいいお寺で、信頼のおける俳優さんスタッフさんと自分の好きな作品を発表できることが本当に嬉しいです。

皆様のご来場を心よりお待ちしております。ぜひお越しください!