まつろはぬものの記:登場人物紹介③
垂氷(柿谷久美子)

次回公演ルドルフ次回公演「まつろはぬものの記 −探訪 宇治拾遺物語−」まであと1週間。いよいよ大詰めです。

キャスト紹介の第3回目は、「光の章」に登場する書司(ふみのつかさ)の女「垂氷(たるひ)」です。演じてくださるのは柿谷久美子さん。

右が柿谷さん。かなり稽古初期の写真です

書司とは、後宮において女性たちが事務を執り行った「後宮十二司」のひとつで、書物・紙・墨など文房具類を担当した部署。垂氷はそこでバリバリ働く、現代でいうとキャリアウーマン的な人物です。
宇治大納言・源隆国とは年齢的にも身分的にもかなり遠いところにおりますが、あることを通じて仲良くしています。そのあたりはまた本編で。

柿谷さんは、私が講師をつとめた「劇研アクターズラボ」に来てくれたことからお付き合いがはじまりました。これまで長編やコントなど合わせるともう5回くらい?は一緒にやってもらってます。
彼女は私生活の面でも演技の面でもかなりのサポート上手です。横にいてさりげなく相手を立てるという渋いお仕事をすることができます。こういうタイプの役者さんの貢献は気づかれにくいですが貴重です。共演者にとってかなりありがたい存在だと思います。

今回の「垂氷」は初めての貴族役(たいがいの人は初めてか)で最初は戸惑っていたようですが、徐々に貫禄がついていい感じになってきました。今後の仕上がりが楽しみです。

次回は再び闇の章に戻りまして、「傀儡子の男・因幡」と「信濃の郡司」を演じてくださる黒川猛さんをご紹介します。